HMMのフレーム部品を対象としたグラデーション塗装実践

Category : 塗装過程

堅苦しいタイトルですが、

【塗ってみた】コマンドウルフ アーバイン仕様製作記 そのN【エアブラシ楽しい】

という題名の方が適切で目も引きやすいかもしれせんね
まぁそんなわけでアーバインウルフは下地塗装を終えて本番突入です


模型誌作例等を参照すると
グラデーション塗装においては
[基本色] → [エッジにシャドー] → [面中心にハイライト]
という手順でのエアブラシ塗装例に出会うことが多いです。

しかし、シャドーを吹けるほど十分に大きなパーツでないときや、
基本色が暗いためエッジに影をつけようとしてもほとんど目立たない場合は

[基本色] → [面中心に、ハイライトと基本色の混ぜ色] →[面中心の特に中心寄りにハイライト]

または

[基本色] → [面中心にハイライト] → [目立つ部分の特に中心寄りにハイライトの明度をさらに上げた色]

を吹くという手順が有効であると考えられます。

(以後、上記の手法における「ハイライトと基本色の混ぜ色」は「セミハイライト」と呼ぶことにします)

今回製作しているHMMのアーバインウルフは装甲色が黒系で暗く、
ハイディテールなフレームが特徴なので
敢えてグラデーション塗装で製作しようとするなら
上記の「有効な手法」を用いるのが良さそうです。

その「敢えて」を行っていきます。


具体的にどのようにグラデーションをかけて塗るのかを改めて明記すると
「パーツの中心に行くほどハイライト色の塗料が多く乗るように吹く」これが基本原理です。

効果として
・パーツのエッジや奥まった部分が陰影を持つため情報量が増す
・中心に行くほど明度が高くなるため自然なテクスチャが得られる 
・なんか単純にカッコいい 

というメリットがあります。


それでは今回はHow to記事風に塗料を薄めるところから解説していきたいと思います


まず塗料を薄めに希釈して、
試し吹きを行います

自分はハンドピースを左手に持つので
パーツを持った右手の手袋に塗料を吹いてみます

ivw0707_1

気がついたらいつもこうするようになっていました


"ニードルをある程度開いて吹くと垂れる程度の希釈度だけど
絞っていくと垂れが起こらなくなり、うまく細吹きできる" という濃度にできていればOKです


ここでいう「垂れる」とは、過剰に吹きつけられた塗料がパーツ上で留まらずに重力に引かれていく状態だけでなく、
狭い範囲に集中的に塗料液が吹きつけられることで
水滴がポチャリと落ちたような塗膜が形成される現象も想定しています。

試し吹き時を示した上の画像のような状態がまさにそれで、円環状の模様ができるためパーツの中心に行くほどハイライト色の塗料が多く乗るように吹くという目的が妨げられてしまいます。



パーツにハンドピースを近づけて吹いてもこの現象が起きないように
エア圧を下げるなどして調整します

ivw0707_2

細吹きするためにはニードルを絞る以外にも
・パーツにハンドピースを近づける
・パーツの面に対して垂直に塗料が当たるようにする
などの心掛ける点があります。

当たり前のことのように思えて、
エアブラシに慣れてしまうと気軽に吹くときは上記2点を深く気にしなくなることがありました。
グラデ塗装ということで改めて注意したいですね

ivw0707_3

細く吹けるようになったところで、
基本色で全体を塗装したパーツを用意します

ivw0707_5


ivw0707_4

基本色を吹くときに塗料を薄めに希釈したため、滑らかな光沢ができています
霧状に吹き出された塗料の粒々がパーツ上でひとつの液面として一体化するイメージです


それではハイライトを吹いてみましょう


ivw0707_6

ガンプラ作例では
「パーツの中心からワックスを広げていくように」グラデーションをかけるという解説がされていたこともあり、円部分はそのように塗装しました。
しかし四角い部分を塗る場合はそうせずに「パーツの真ん中に細い線を何度も吹いていく」感覚で塗装しました。このとき「広げていく」イメージの動作は重視しませんでした。


エアブラシからは平面的に考える(※)とニードルの先端を頂点とする扇形状に塗料が吹き出されていくはずです。
なのでニードル先端の延長線上にある位置に最も多く塗料の粒が吹き付けられ、パーツ上ではその位置からの距離が大きくなるにつれて粒の量は少なくなっていくことになります。

最初の方で書いた「パーツの中心に行くほどハイライト色の塗料が多く乗るように吹く」という原理に立ち返ればすなわち、

エアブラシで線を引いていけば自然にグラデーションができるわけです!!

明るくしたい部分にニードル先端の延長線上が来るようにして何回か線を吹き重ねていくことで上記画像みたいに塗ることができました

この「吹き重ねる」というのが肝心で、一本引いただけではただの線ですが
少しずつずらしながら線を重ねていくことで自然な塗り方ができます

狭い範囲を塗る場合は、ずらさずに線の上から新たに線描するのが効果的でしょう

※平面といってもいろいろ決め方がありますが、ハンドピースを机の上にコロンと置いたときの机の天板に平行な面というイメージなら誤解は生じにくいと思います

さて、細かい部分に頑張ってハイライトを吹いたら
[目立つ部分の特に中心寄りにハイライトの明度をさらに上げた色] を塗っていくという行程に進みます
ちなみに今回は明度だけでなく赤を少し足すことで彩度も変わるようにしています

フレームの部品は装甲に隠れるて見えなくなってしまう部分も多いですが
隠れておらず目立つ部分でうまくグラデ塗装ができていると「よくできてる感」が大きく向上すると考えられます。
説明書の完成見本やレビューサイトの画像、既に組みたてた同一機体を見て
目立つ部分を特定します

もちろん、全パーツの全部位に吹いてもいいかもしれませんが時間は有限ですので
ここぞという場所にのみ3段階でグラデをかけることにします

そのように一部分だけに明るく色を乗せると全体の統一感を損なうのではないかという懸念も一瞬浮かびますが、目立つ部分 には多くの場合光が当たりやすいはずなので
そういった部位が明るく塗られているのは表現として的を外れたものではないと思います

塗装後組み立ててから必要があれば反省することにします

というわけで3段階目を吹いたのがこちらです

ivw0707_07


先ほどの画像との違いは簡単には見つけにくいですが、
中心付近で赤みが増して柔らかな陰影になっていると捉えることができます

他のパーツで3段階を振り返ってみます

ivw0707_5
ivw0707_09
iwv0707_08

リベットを対角線状に設置した長方形部分(台形部分の下、丸部分の右)などは中心で彩度が増して良い感じになっていると思います 

まぁ、この辺りは多分に自己満足の問題なので
3段階は必ずしも必要でない気もします

しかし、キットに形状変更を特に加えずに
塗装に注力しながら他の人とは違う感じにしてみたい、と思い立ったならば
そういった自己満足のためのステップを地道に踏んでいくのが良いのだと考えます。

※※塗装後のパーツに白い埃等がついている画像があったので気をつけるようにします…… ;(


===
追記(2013 07 08 11:30)

長めの記事になったので、ポイントをまとめて記しておきます

ゾイド・HMMキットのフレームパーツの様に細かいパーツには

・シャドーを吹かずに、ハイライトを2種類吹く
・明るい色を「広げていく」のではなく「線を吹き重ねていく」

ようにすることで違和感のないグラデーション塗装ができる。
ハンドピースからパーツまでの距離や塗料の希釈度をうまく調節して細い線が吹けるようになることが重要。

以上です

次回更新も早めにできればいいなー
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ユミヤシ

Author:ユミヤシ
元: 閃雷です。このたびハンドルネームを変更いたしました。よろしくお願いいたしますc(´ω`)p

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